'09フィギュア世界選手権女子 金と浅田(4)
昨夜は睡魔に襲われて、途中でやめちゃいました。
続きです。
で、両者のスコア比較分析をやってみましたが、大差が付いた理由について、あまり明快な答は出ませんでした。素人だから当たり前か。
でも、書き始めたので、責任を持って最後まで書きましょう。
まずは両者のスコアの比較から。
ショートプログラムの点差はルッツ・ジャンプが大きかったと申しました。
フリーの方は、Program Component Score (PCS)が大きな違いになってます。
う~ん。実はこの部分、よくわかりません。
金の表現力は素晴らしいと思いますが、浅田の仮面舞踏会も素晴らしいパフォーマンスだと思います。私にはそんなに大きな優劣の差があるようには思えないのです。
ただ、カミさんによれば、このときの金は完全にシェヘラザードになりきっていた一方、浅田はあくまでもいつもの真央ちゃんのままで、そういった違いが得点差につながったんじゃないかと。観客の盛り上がりも全然違ったのでその通りかもしれません。ここには、プログラム構成のミスでTechnical Element Score (TES)で0点になっちゃったスピンも十分貢献してますね。ただじゃ転ばないところが凄い。
しかし、浅田にも同じくらいに観客を魅了できる力はあると信じてます。来年のプログラム構成に期待しましょう。ここまで差が付くと両者がベストの演技をしたときにProgram Component Score (PCS)で浅田が金を上回ることは難しいかもしれませんが、Technical Element Scoreの方で逆転できる範囲まで詰めることは十分可能だと思います。
Technical Element Score (TES)については比較のため浅田の演技を金の演技順に並べてみました。思ったよりも出入りが激しいですね。
でも、浅田のトリプル・アクセル+ダブル・トーループのコンビネーションと金がミスした2要素以外はすべて金が上回ってます。結果として塵も積もれば山となって、3点差になったように見えます。スピンが結構馬鹿にできませんね。ここでも表現力の差が得点差に現れているように見えます。
こうやって見ると、浅田が金に勝つためにこれからの300日間を観客を魅了できるプログラム作りと表現力を磨くことに注力した方がよいような気がします。この際苦手なルッツは悔しくても封印するくらいの方が良いかもしれません。負けず嫌いの彼女がどう立て直してくるか、この先が楽しみです。
で、こうやって二人を見ていると、まるで「ガラスの仮面」の北島マヤと姫川亜弓を見ているようです。どちらがマヤでどちらが亜弓という形で対応付けることはできませんが、互いの能力に嫉妬しながらも相手を超えるために努力することで互いに強くなっていく、そんな素晴らしいライバル関係が成立しているように見えます。
そういえば、金が「浅田がいなければ、と思ったこともあるが、浅田がいるからこそ今の自分がある」みたいなことを言ってましたね。
これから300日の二人の戦いが楽しみでしかたありません。
続きです。
で、両者のスコア比較分析をやってみましたが、大差が付いた理由について、あまり明快な答は出ませんでした。素人だから当たり前か。
でも、書き始めたので、責任を持って最後まで書きましょう。
まずは両者のスコアの比較から。
選手 | Short Program | Free | Total(合計) | |||||
TES | PCS | TSS(SP計) | TES | PCS | Deductoin | TSS(Free計) | ||
金 | 43.40 | 32.72 | 76.12 | 63.19 | 68.40 | 0 | 131.59 | 207.71 |
浅田 | 35.90 | 30.16 | 66.06 | 60.15 | 62.88 | 1 | 122.03 | 188.09 |
差 | 7.50 | 2.56 | 10.06 | 3.04 | 5.52 | 1 | 9.56 | 19.62 |
ショートプログラムの点差はルッツ・ジャンプが大きかったと申しました。
フリーの方は、Program Component Score (PCS)が大きな違いになってます。
採点要素 | 金 | 浅田 | 点差 |
Skating skills | 8.50 | 8.10 | 0.40 |
Technical Transitions | 8.25 | 7.55 | 0.70 |
Performance/execution | 8.70 | 7.90 | 0.80 |
Choreography/composition | 8.60 | 7.90 | 0.70 |
Interpretation/timing | 8.70 | 7.95 | 0.75 |
合計の1.60倍 | 68.40 | 63.04 | 5.36 |
う~ん。実はこの部分、よくわかりません。
金の表現力は素晴らしいと思いますが、浅田の仮面舞踏会も素晴らしいパフォーマンスだと思います。私にはそんなに大きな優劣の差があるようには思えないのです。
ただ、カミさんによれば、このときの金は完全にシェヘラザードになりきっていた一方、浅田はあくまでもいつもの真央ちゃんのままで、そういった違いが得点差につながったんじゃないかと。観客の盛り上がりも全然違ったのでその通りかもしれません。ここには、プログラム構成のミスでTechnical Element Score (TES)で0点になっちゃったスピンも十分貢献してますね。ただじゃ転ばないところが凄い。
しかし、浅田にも同じくらいに観客を魅了できる力はあると信じてます。来年のプログラム構成に期待しましょう。ここまで差が付くと両者がベストの演技をしたときにProgram Component Score (PCS)で浅田が金を上回ることは難しいかもしれませんが、Technical Element Scoreの方で逆転できる範囲まで詰めることは十分可能だと思います。
金 | 浅田 | 点差 | ||||||
演技順 | 技術要素 | 基礎点 | 採点 | 演技順 | 技術要素 | 基礎点 | 採点 | |
1 | 3F+3T | 9.50 | 9.90 | 1 | 3A+2T | 9.50 | 10.10 | -0.20 |
2 | 2A | 3.50 | 5.30 | 2 | 3A< | 3.50 | 1.00 | 4.30 |
3 | 3Lz+2T+2Lo | 8.80 | 9.80 | 3 | 3F+2Lo+2Lo | 8.50 | 9.30 | 0.50 |
4 | FSSp4 | 3.00 | 3.50 | 4 | FSSp4 | 3.00 | 3.50 | 0.00 |
5 | 2A+3T | 7.50 | 8.50 | 7 | 3F+2Lo< | 6.60 | 5.40 | 3.10 |
6 | 3Lz | 6.60 | 7.80 | 6 | 3Lo | 5.50 | 6.70 | 1.10 |
7 | SpSq4 | 3.40 | 5.40 | 5 | SpSq3 | 3.10 | 3.80 | 1.60 |
8 | 2S< | 0.44 | 0.24 | 8 | 3T | 4.40 | 4.80 | -4.56 |
9 | CoSp4 | 3.00 | 3.60 | 10 | FCoSp3 | 2.50 | 2.90 | 0.70 |
10 | SlSt3 | 3.30 | 4.30 | 11 | SlSt3 | 3.30 | 4.20 | 0.10 |
11 | 2A | 3.85 | 4.85 | 9 | 2A | 3.85 | 4.25 | 0.60 |
12 | CCoSp4 | 0.00 | 0.00 | 12 | CCoSp4 | 3.50 | 4.20 | -4.20 |
Technical Element Score (TES)については比較のため浅田の演技を金の演技順に並べてみました。思ったよりも出入りが激しいですね。
でも、浅田のトリプル・アクセル+ダブル・トーループのコンビネーションと金がミスした2要素以外はすべて金が上回ってます。結果として塵も積もれば山となって、3点差になったように見えます。スピンが結構馬鹿にできませんね。ここでも表現力の差が得点差に現れているように見えます。
こうやって見ると、浅田が金に勝つためにこれからの300日間を観客を魅了できるプログラム作りと表現力を磨くことに注力した方がよいような気がします。この際苦手なルッツは悔しくても封印するくらいの方が良いかもしれません。負けず嫌いの彼女がどう立て直してくるか、この先が楽しみです。
で、こうやって二人を見ていると、まるで「ガラスの仮面」の北島マヤと姫川亜弓を見ているようです。どちらがマヤでどちらが亜弓という形で対応付けることはできませんが、互いの能力に嫉妬しながらも相手を超えるために努力することで互いに強くなっていく、そんな素晴らしいライバル関係が成立しているように見えます。
そういえば、金が「浅田がいなければ、と思ったこともあるが、浅田がいるからこそ今の自分がある」みたいなことを言ってましたね。
これから300日の二人の戦いが楽しみでしかたありません。
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